海外にある積立年金

前回複利運用の話をしました。

単利と複利では25年たつと2倍以上の開きになることを、何かの計算ソフトなどではなく電卓手計算で実証いたしました。

計算誤り等があればぜひご指摘ください。

 

前回の計算では「年利8%」で計算しました。

しかしながら、「年利8%ってそもそもそんな商品日本にあるの?」という疑問があると思います。

お察しの通り、資産形成方法は日本の信託などではなく、海外の積立貯蓄プランになります。

 

職業柄多くの金融商品に触れるのですが、日本では金融商品取引法の規制があり、多くの海外の金融商品については募集ができません。

しかし、個人が個人の判断で海外の会社と直接契約することは、経済活動の自由の観点から規制されていないと聞きます。

また、このブログのように、一般的な知識を述べるだけで特別商品名を指定するようなものでなければ、罰せられることはありません。

 

そもそもこのブログをみて何かの商品に入ったとしても、その会社へ私がお客様を紹介した履歴もなければ、報酬も発生しませんしね。

 

私が知っている海外積立貯蓄プランは、まず毎月の拠出額を決めます。

その金額をどのファンドで運用するか、いくつか選びます。

あとは運用成績を見ながらポートフォリオを組み替えたりしていくだけ。

仕組みとしては簡単です。

 

日本でも2001年から「日本版401k」と呼ばれる個人型年金の制度ができました。

簡単に言うと、退職金の運用を企業だけでなく個人の責任によって行う、その代り拠出金額の半額は会社が負担するよ(上限あり)というものです。

外積立貯蓄プランは考え方はこれに似ています。

 

外積立の場合、税効果は全然なく、可処分所得にて行うため、満期を迎え積立資産を受け取るときに、利益分については所得税がかかります。

詳しくは必ず税理士先生にお問い合わせください。

 

金利8%を得るためには、ファンドをどのように組み合わせるかにかかっています。

リスクの高いファンドもあれば、その逆もあります。

私が知っているポートフォリオでは、下は6%弱、上は14%弱の年平均リターンであるファンド10本のポートフォリオをつくって、年8%以上となるようにしています。

 

ポートフォリオはいつでも自由に変更可能です。

変更は運営会社のオンラインアカウントから行うことができます。

中には日本語対応の運営会社もあります。

日本の破綻が起こりそうな現代でも、日本ブランドはまだまだ信用高いようです。

 

 

 

時間を味方につける

運用の世界では「時間を味方につける」ということがよく言われます。

これは複利運用の力を効果的に発揮していくために必要な考えです。

 

前回利息8%という数字を出しましたが、

これが単利なのか複利なのかで25年後の資産が大きく変わってきます。

 

単利の場合・・・

1年目 100万円×108%=108万円 8万円プラス 以上終わり

2年目 100万円×108%=108万円 8万円プラス 以上終わり

・ 

10年目 100万円×108%=108万円 8万円プラス 以上終わり

ここまでのプラスは8万円×10年=80万円です。続けます。

25年目 100万円×108%=108万円 8万円プラス 以上終わり

ここまでならば、8万円×25年=200万円 200万円のプラスということになります。

元手が100万円なので、合計300万円の資産を作ることができました。

 

複利いきます。

1年目 100万円×108%=108万円 8万円プラス 翌年は108万円が元本に

2年目 108万円×108%=1,166,400円 86,400円プラス 翌年は116.64万円が元本に

3年目 116.64万円×108%=1,259,712円 93,312円プラス 

4年目 1,259,712円×108%=1,360,489円

5年目 1,360,489円×108%=1,469,328円

6年目 1,469,328円×108%=1,586,874円

7年目 1,586,874円×108%=1,713,824円

8年目 1,713,824円×108%=1,850,930円

9年目 1,850,930円×108%=1,999,004円

10年目 1,999,004円×108%=2,158,925円 ←この時点で1,158,925円プラス

ちょっと趣味の世界に入ってきましたが、電卓でこのまま続けます。

 

11年目 2,158,925円×108%=2,331,639円

12年目 2,331,639円×108%=2,518,170円

13年目 2,518,170円×108%=2,719,624円

14年目 2,719,624円×108%=2,937,194円

15年目 2,937,194円×108%=3,172,169円 ←この時点でプラスが200万円超

16年目 3,172,169円×108%=3,425,943円

17年目 3,425,943円×108%=3,700,018円

18年目 3,700,018円×108%=3,996,019円

19年目 3,996,019円×108%=4,315,701円

20年目 4,315,701円×108%=4,660,957円 ←プラス3,660,957円 366%!

21年目 4,660,957円×108%=5,033,834円

22年目 5,033,834円×108%=5,436,540円

23年目 5,436,540円×108%=5,871,463円

24年目 5,871,463円×108%=6,341,181円

25年目 6,341,181円×108%=6,848,475円 ←プラス5,848,475円 589%!!

 

単利ならば資産3,000,000円でしたが、

複利ならば資産6,848,475円なので、2倍以上の差ができました。

 

同じ金額でスタートしても時間が経つにつれて加速度的に差がついてくるのが複利運用のすごいところです。

「時間を味方につける」と言われる理由はここにあります。

 

資産形成に取り掛かるならば、早いに越したことはありません。

ぜひ時間を味方にして複利運用で大きくしてください。

 

 

 

65歳を迎えたときにいくら必要か

私は今35歳(今年36歳になります)ですが、30年後のことを考えると、わくわく感よりもどんよりした不安感のほうが大きいです。

私のようなサラリーマンのご家庭の場合、多くの方は同じように感じるのではないでしょうか。

 

健康もそうですが、生きていく財源を確保できるのか、ということがとても大きく、生きていくことが不安になる。

ひもじい思いをするなら苦しまずにあっさり死にたい。

安楽死を合法化してほしい。

言いようのない不安は耐え難い苦痛を呼んできます。

 

人間いつか動けなくなります。自分の体を動かしてお金を稼ぐのは限界があります。

今あるお金と、万人に唯一平等な時間を使って、お金を増やしていく必要があります。

 

2017年9月現在、日本の65歳以上の高齢夫婦無職世帯の月額実収支平均(日本FP協会HP)によると、

実収入平均 21万4,700円(うち18万3,749円が公的年金等)

実支出平均 27万5,906円

差引 △6万1,206円

 

85歳まで生きるとすると、一般的な生活水準なら、

△6万1,206円×12か月×20年(65~85)=約1,470万円の不足!

 

旅行に行くなどの余暇を楽しめるようにするなら、

△13万4,300円×12か月×20年=約3,220万円の不足!

 

さらに、年金支給額が70歳からとなった場合は、65~70歳までの収入なし期間が発生するので、

一般水準 △27万5,906円×12か月×5年=約1,660万円の不足!

ゆとりあり △34万9,000円×12か月×5年=約2,094万円の不足!

 

これをそれぞれ20年の収支と合わせると、

一般水準 約1,470万円+約1,660万円=約3,130万円の不足!

ゆとりあり 約3,220万円+約2,094万円=約5,314万円の不足!

 

年金受給の開始年齢はすでに引き上げる方向で政府が調整しています。

なので数年後に引き上げが起こることは堅いところと思いますが、

もしかしたらその引き上げが70歳どころではなく、75歳や80歳とも考えられます。

そうなると、不足額はもっと大きくなります。

どうやって暮らしていくのでしょうか。

だから現役世代は不安で暗くなるのです!

 

これを解決する一つの方法が、海外積立投資です。

 

高度経済成長期の日本では、郵便局や銀行にお金を預けるだけで資産が増えました。

最近私の祖母が私が小学生にあがるタイミングで加入してくれた郵便局の30年満期の養老保険が満期を迎えました。

月の掛け金が1,920円でした。30年で払い込む保険料は691,200円です。

これの満期返戻金が107万円でした。率にして約155%。

 

銀行預金は定期預金でも0.02%程度であることを考えると明らかに保険のほうが効果的です。

それは間違いないのですが、この30年間で郵便局も保険会社も収支が悪化しており、日本系の保険会社では150%を超える率で返戻してくれる商品は皆無ではないでしょうか。

ドル建ての外資系保険会社の商品に頼るしかないと思います。

しかし、それでもおそらく180~200%といったところだと思います。

 

仮に200%の商品があったとして、仮にそれに25年加入するとしたら、

上述の一般水準の生活でも資金は3,130万円必要なので、逆算して考えると、

3,130万円÷200%=1,565万円

1,565万円÷25年÷12か月=5万2,167円

保険で考えるなら毎月5万2,167円を支払うレベルになります。

当然年齢や性別、健康状態で保険料は変わってきますので、一概に言えません。

 

これを海外積立で行うと、年利8%で複利運用できるようにファンドのポートフォリオを設計すれば、

月3万5,679円で実現できます。

月16,488円安いので、年間20万円弱お得です。

家族のプレゼントや旅行に十分充てることのできるお金を作れます。

 

次回はもう少し詳しくシミュレートしていきます。

 

 

 

ブログはじめます。

本日より仕事のブログを始めます。

自分のアウトプットの訓練と、お金を真面目に考えるために。

 

昨日都内である金融関連会社が主催する勉強会に参加してきました。

外積立年金の話です。

結論から言うと、65歳からその後生きていくためには少なくとも3,000万円くらいの生活資金が必要で、

そのお金は月々36,000円程度のお金を積み立てていくことで達成できる、ということでした。

 

今回は現状の話です。

 

勉強会の中では、現実的に日本のデフォルトが起こりえることを根拠をもって説明してくれました。

アベノミクスによる3本の矢、まずは「大胆な金融政策」によってお金の量を増やしてデフレマインドを払しょく、インフレ基調となり向こう5年で約7%強のインフレが予測されております。

「インフレ=お金の価値の目減り」と捉えれば、現在の100万円が単純に93万円の価値になるということです。

逆からみると、今100万円で買えているものが107万円出さないと買えないということです。

日常に落とせば、150円で買っているペットボトル飲料が160円になるということです。

5年後です。すぐですね。

次の矢「機動的な財政政策」によって需要を創出しましたが、その財源は国債です。つまり、財政出動すると国債=借金の残高が増えるという事態になります。

平成26年度末(平成27年3月)の公債残高は約780兆円です。これは現在の税収約16年分に相当します。

完済できる見込みなどほぼないと思いますが、それでも返す意欲は世界に示さねばなりませんので、確実に将来世代に増税があり、大きな負担になります。

そして第三の矢「民間投資を喚起する成長戦略」として規制緩和による国内総生産成長率3%をもくろみましたが、実際はむしろ規制が強化されており、GDP成長率も1%程度に留まりました。

日本政府に具体的な戦略がない一方で、米国企業や新興国は急成長を見せています。

 

先進国のなかで、我が国日本のGDPに対する国債残高の割合は断トツTOPであり、年50兆円のペースで膨らんでおります。

2016年6月末時点で国債残高(借金)は1,053兆4,676億円、国民一人あたり約830万円という金額です。

赤ちゃんが生まれた瞬間に800万円の借金が乗っかるという、おそろしい状態になっているのが現代日本です。

 

高齢者が亡くなるペースよりも赤ちゃんが生まれるペースのほうが遅いので、人口は減少傾向にあります。

人が減れば負担が減るわけではなく、次代を担う世代の絶対数が少ないので、結局今の世代が残していく借金を少ない次世代で背負っていかねばなりません。

 

もし私が今の子ども世代だったら、最初から日本で働かず海外で働くことを考えると思います。

今のぼくらの世代が子どもたちにそのように教育する必要があります。

そとで戦える人財になれよと、言い聞かせる必要があります。

そしてぼくら世代は、そんな大きな負担を背負うことが目に見えている次世代に甘えることなく、ヨボヨボになっても自分の食い扶持は自分で稼ぐ、という気概と覚悟を持っている必要があると強く思います。

 

ヨボヨボになったら自分の体を動かしてお金を生むのは難しくなってきます。

肉体労働では逆に損失を発生させてしまいます。

勝負できるのは、生きてきた証である人脈と頭脳です。

人脈をフル活用して信頼できる会社や経営者を探し、その人の資質を頭や感覚で見極める。

自分のお金をその人に投資することによって、言い方を変えれば、自分のお金をその人へ派遣することで働いてもらい、雇い主である自分へお金を運んでもらう、という流れを作ることによって、自分の食い扶持を確保できる状態を目指します。

 

このブログは仕事を通じてどうしたらその流れを作れるのかを研究していきます。